運用マニュアル 読み飛ばしは、置き場所で直す。 | 復習会&質問会 第2回 00 / 11
ウラチカ勉強会 | 勉強会㊲(2026年9月9日)の続き | 復習会&質問会 第2回

読み飛ばしは、置き場所で直す。

ちこさんの現状から設計する、Claude Code の運用(CLAUDE.md・スキル・メモリ・スクリプト)

前回「CLAUDE.md・メモリ・スキルの違い」を整理しました。今回は、ちこさんが共有してくれた現状とチャット履歴を材料に、「なぜ読み飛ばすのか」を原因ごとに分け、それぞれをどの箱に入れれば再発しにくいかまで配線します。答えはちこさんだけのものではなく、Claude.ai と Claude Code を行き来している全員に効きます。

  • 講師園長
  • 形式質問会(ちこさんの共有を見ながら)
  • 対象ClaudeをSNS・Web運営に使っている人
  • 開催次回の平日回(Discordの告知を参照)
00要点
はじめに

要点まとめ

今日の話は、この3つに収まります

読み飛ばしは「性格」ではなく「流れ」で起きていた。

正本のコピーを2つのプロジェクトに上げ、ナレッジが多いと検索モードになり、数字はスクショの目視転記。Claude Code へ移す判断は正しい。

置き場所は3つの質問で決まる。

毎回・全部のセッションで守る?→全体のCLAUDE.md(この会社の仕事だけ→フォルダのCLAUDE.md)/決まった作業の手順?→スキル/機械的に必ず起こす?→スクリプト・フック。どれでもない作業中の気づきだけがメモリ。「保存しました」と言われたら、この3問を返す。

読み飛ばしが起きたら、謝罪より原因究明。

原因→再発防止→どの箱に入れたかを毎回報告させる。「ちこさんの介入が一番効く」はClaudeの言うとおり。だから介入そのものをルールとプロンプトにして仕組みにする。

図解 00 今夜の地図。9つの章の順番
今夜の地図。おさらい→現在地→原因→判定表→設計→配線→ロードマップ→他の質問→宿題の順に進みます
01CHAPTER
第1章

前回のおさらい(60秒で)

4つの箱を1枚の表に。今日はこの表を"使う"回
この資料の色 CLAUDE.md スキル メモリ スクリプト・フック Claude.ai

前回の4つの箱を1枚の表にしました。今日はこの表を"使う"回です。

誰が書くいつ読まれる何を入れる
全体のCLAUDE.md
~/.claude/CLAUDE.md
人間が指示して書く(AIが勝手に書き込まない) Claude Codeが動くたび、毎回 どのフォルダで作業していても守ること 「APIキーはチャットに貼らせず、専用HTMLで受け取る」(前回の例)
フォルダのCLAUDE.md
プロジェクト直下の CLAUDE.md
同上 そのフォルダで開いたとき その仕事の約束ごと(正本の場所・着手前に読むもの) 「着手前に台帳を全文読む」
スキル
SKILL.md
人間が指示して書く(下書きはAI) その作業を頼まれたとき 決まった作業の手順書 「月次レポートの作り方」
メモリ AIが自分で書く 同じフォルダで開いた次のセッションでも 作業中の気づき・途中経過 「このサイトはフォルダが3種類ある」
スクリプト・フック 人間が指示して作る(書くのはAI) 決めたタイミングで機械的に 毎回同じ結果を出したい処理 「CSVを集計する」「セッション開始時に台帳の索引を読み込む」
前回に1つ足す

メモリは「そのチャットだけ」ではなく「そのフォルダの仕事」の記憶

Claude Codeの自動メモリは ~/.claude/projects/<フォルダ名>/memory/ に保存され、同じフォルダで開いた次のセッションでも読み込まれます(別のフォルダでは読まれません)。中身は /memory で見られる普通のテキストなので、変なことが書かれていたら人間が直せます。だから「このフォルダの仕事の続き」はメモリでも足りることがあります。けれど「毎回・全部」はCLAUDE.mdです。

前回の難しい言葉を1行で

決定論・非決定論

スクリプト・フックは同じ入力なら同じ結果(決定論的)。CLAUDE.md・スキル・メモリはAIが読んで判断する(非決定論的)。数字の集計やファイルの読み込みチェックのように「毎回必ず同じことを起こしたい」ものは、ルールで頼むより機械に任せた方が確実です。

図解 01 4つの箱。誰が書く・いつ読まれる・何を入れる
4つの箱+全体/フォルダの2枚。誰が書く・いつ読まれる・何を入れるが全部違う
02CHAPTER
第2章

ちこさんの現在地(共有いただいた内容から)

問題は頑張り方ではなく、流れの中の「場所」
園長のひとこと

まず、この整理そのものがすでに良いです。問題は頑張り方ではなく、正本→コピー→スクショという流れの中で、読み飛ばしが起きる場所が固定されていることです。

9月9日の質問(原文抜粋)

「このところclaudeが読み違えや台帳確認しないことが頻発してて、その度に原因究明と対処策を考えてもらってます。(中略)claude側はスキル、プレファレンス、メモリに保存しましたと言うことが多いです。ルール化?スキル化?どのように見分けて指示するのが良いでしょうか。claudeは本音を申し上げるとチコさんからの介入が一番効きます、と言ってます」

ちこさん・勉強会㊲(2026年9月9日)のお知らせチャンネルより

9月10日に共有いただいた現状

Claude.ai

プロジェクト2つ

  • Webサイト設計-計測系
  • SNS運営-広告出稿

分けたのはClaude.aiの勧め。「両者を跨ぐ時も多くて判断に困る」

Claude Code

AIカンパニーに社員3人

  • SNS-writer
  • Reelwriter
  • Researcher
ナレッジと分析
  • ナレッジ12ファイル(人格ログ1〜4、SNS広告戦略ナレッジ、SNS戦略確定版、ターゲット・コンセプト定義、計測定義、Meta広告ナレッジ、ページ台帳、実装台帳)。正本はObsidian。両方または個別のプロジェクトにアップロード
  • 月1回、Instagram・Threadsのインサイト、Webトラフィック、Google広告を分析。8月分でClaude.aiが何度か読み間違い
  • 「手作業でGA4のデータなどを探してスクショを撮るよりも、claudecodeに実際に必要なデータを探してもらう方が圧倒的に早い」
本人の結論

「claude.aiが読み間違いをするのが問題なので、しばらくclaudecodeでやってみようと思います。obsidianに入れてるナレッジを直接読みに行けるし、CLAUDE.mdもclaudecodeで整えていけばシンプルだし、一番間違えが起きなさそうです」

本音:「毎日のように何か読み飛ばしや間違いをされると履歴の意味がないです」

2本のチャットで起きていたこと

9月1日

「分析はどっちでやる?」

Claudeの答えはハイブリッド。データ取得と月次レポート=Claude Code、壁打ちと方針決定=Claude.aiプロジェクト。理由は3つ:

  1. 読み間違いの根本原因はスクショの目視転記
  2. 戦略の文脈(台帳・スキル・過去の判断)はClaude.ai側に蓄積している
  3. 一方向のデータフローにすれば矛盾しない

Claude自身も「計測・集計そのものにClaude.aiの利点はありません」と書いています。

9月7日

「なぜ前提を調べない?」

FAQ構造化データを付ける作業で、Claudeは手元で調べられること(ぶつからないか)だけ調べ、「FAQリッチリザルトは今も出るのか」を調べませんでした。ちこさんの「それはどういうこと?」で崩れた。

Claudeの自己分析:①調べやすさを、調べるべきさと混同 ②定石は過去のスナップショット ③前提は問いの形をしていないのでルールに引っかからない

改善案:A「その効果は、今も起きるのか」を着手前に1つ固定/B 定石を口にしかけたら検索/C ちこさんからの一撃。「これをやっても私は取りこぼします。Cが必要です」

園長側で事実確認(確認日 2026年9月10日)

GoogleはFAQリッチリザルトを2026年5月7日に終了しています(ドキュメントに非推奨の告知。6月にSearch Consoleのレポート、8月にAPIのデータも削除。マークアップ自体は残しても害はありません)。ちこさんのClaudeの自己分析は正しかった。「知識の境界線上の話ほど、今もそうかを調べる」は今日の配線に入れます。

図解 02 ちこさんの現在地。正本・コピー・2プロジェクト・社員3人・スクショ分析・困りごと
正本はObsidian。コピーを2つのプロジェクトへ、月1回の分析はスクショで。困りごとはこの流れの途中で起きている
03CHAPTER
第3章|診断

読み飛ばしが起きる5つの原因

原因を分けると、置き場所が全部違うことが分かる

「読み飛ばす」を1つの症状として扱うと、対策も1つ(=「保存しました」)になってしまいます。原因を5つに分けると、置き場所が全部違うことが分かります。

#原因ちこさんの現場でどう起きるか対策置き場所
1 コピーの版ズレ Obsidianの正本を更新しても、プロジェクトに上げたコピーは古いまま。2つのプロジェクトで版が違うこともある コピーをやめる。Claude Codeに正本(Obsidianのフォルダ)を直接読ませる。Claude.aiに何か渡すなら「その月のレポート1枚だけ」に限定 設計(第5章)
2 検索モード(RAG) Claude.aiのプロジェクトは、ナレッジが上限に近づくと自動で「検索モード」に切り替わり、全文を読まずに関係ありそうな箇所だけ取り出す。「台帳を確認しない」ように見える原因の有力な候補(プロジェクト画面に切り替えの表示が出るので確認できる) Claude Codeでは「着手前に台帳をReadで全文読み、読んだファイル名を最初に列挙する」をルールに。機械的に確実にしたければフックで索引を読み込ませる フォルダのCLAUDE.md フック
3 スクショの目視転記 GA4や広告管理画面のスクショを渡し、Claudeが数字を読む。画像の読み取りは決定論的ではないので、月に何度かは間違う 数字はCSV・API・スクリプトからしか出さない。GA4はGoogle公式のMCPがある スクリプト スキル
4 古い定石 SEO・広告・プラットフォーム仕様はClaudeの知識が一番腐りやすい。FAQリッチリザルトの終了(2026年5月)はまさに境界線 「その効果は今も起きるか」をWeb検索してから提案する手順を、施策系スキルの手順0に固定する。定石を口にしかけたら検索 スキル フォルダのCLAUDE.md
5 長い会話で忘れる 1つのチャットで何日も続けると、初期の指示や決定が押し出される 長くなったら新セッション。移る前に引き継ぎ書(いま何を・決定・未完・次の一手)を書くルール。メモリに「何を書くか」もCLAUDE.mdで指定 全体のCLAUDE.md
罠: 対症療法のループ

毎回「原因究明→対策」をやっても、対策の置き場所が違えば次のセッションでは効きません。「メモリに保存しました」は、メモリが読まれない場面(別フォルダ・別プロジェクト・Claude.ai⇄Claude Code)では、消えたのと同じです。

確認方法(ちこさんの宿題①)

Claude.aiの2つのプロジェクトを開き、検索モード(RAG)の表示が出ているか見る。出ていれば原因2が当たりです。

図解 03 読み飛ばしが起きる5つの原因と対策
5つの原因は、対策の置き場所が全部違う。「保存しました」で終わるのが一番の罠
04CHAPTER
第4章|判定表

ルール? スキル? メモリ?

見分け方は3つの質問で足りる

ちこさんの質問の核心です。「見分け方」は3つの質問で足ります。

  1. Q1

    毎回・全部のセッションで守ってほしい?

    はい →全体のCLAUDE.md この会社の仕事のときだけ →フォルダのCLAUDE.md
  2. Q2

    決まった作業の段取り?

    はい →スキル(SKILL.md)
  3. Q3

    機械的に、必ず起こしたい?(読み込み・集計・チェック)

    はい →スクリプト・フック
  4. どれでもない(作業中の気づき・途中経過)

    メモリ これはAIが自分で書くもので、人間が「メモリに入れて」と頼む場面はほとんどありません。

「保存しました」と言われたときの返し方(3パターン・コピペ可)

返し方 1 / 全体のCLAUDE.mdへ
それは、どのフォルダで作業していても守ってほしいこと。全体のCLAUDE.mdへの追記案を出して
返し方 2 / スキルへ
それは決まった作業の段取り。SKILL.mdに手順として書いて
返し方 3 / メモリでよい
それは今の作業の途中経過だから、メモリでいい
図解 04 どの箱に入れる? 3つの質問
3つの質問で箱が決まる。どれでもない作業中の気づきだけがメモリ

Claude.ai と Claude Code の対応表(同じ名前でも中身が違う)

Claude.ai で呼ばれている名前中身Claude Code での対応物注意
プロジェクト指示(カスタム指示) そのプロジェクトのチャットで毎回読まれる指示 フォルダのCLAUDE.md Claude Codeはこれを読まない。同じ内容はCLAUDE.mdに書き直す
プロジェクトナレッジ アップロードしたファイルのコピー フォルダの中のファイル(正本) コピーなので版ズレする。多いと検索モードになる
メモリ 過去のチャットからClaudeが自動で作る記憶。プロジェクトごとに別 自動メモリ(フォルダごと) 両者は同期しない
個人設定「Claudeへの指示」(プリファレンス) Claude.aiの全チャットに効く、自分の背景や好み 全体のCLAUDE.md デスクトップアプリの設定画面にもあるが、Claude Codeの動きは変わらない
スキル 手順書 スキル(~/.claude/skills/<name>/SKILL.md 別々に置かれる。片方を直しても、もう片方は古いまま
「両者をまたぐときに判断に困る」への答え

またがない設計にします(第5章)。どうしても両方使うなら、正本は必ずClaude Code側(フォルダ)に置き、Claude.aiには「その月のレポート1枚」だけ渡す。

図解 05 Claude.aiとClaude Codeの対応表
同じ名前でも中身が違う。Claude Codeは個人設定を読まない
05CHAPTER
第5章|設計提案

Claude Code を本社にする

「ハイブリッド」を、ちこさんの現状で検算する

9月1日にClaudeが出した「ハイブリッド」は筋が通っています。でも、ちこさんの現状で検算すると、3つの理由は3つとも外せます。

Claude.aiが挙げた理由ちこさんの現状で検算すると
文脈の蓄積(台帳・スキル・メモリ)はClaude.ai側にある 正本はObsidian。Claude Codeはそれを直接読める。決定事項は台帳に書けば、蓄積は「場所」に依存しない
モバイルからの壁打ちはClaude.aiが便利 勉強会㉝(8月27日)で設定したリモートコントロールで、スマホからPCのClaude Codeを動かせる
コンプライアンス確認スキルが即時に使える スキルはClaude Codeにも置ける(同じ内容をSKILL.mdに)
結論

分析も壁打ちもClaude Code。

Claude.aiは「ファイルを見なくていい雑談・移動中の思いつき」だけに。2プロジェクトの分割も不要です(1つのフォルダの中を部署フォルダで分ける)。「またぐ判断に困る」は、またがなければ消えます。

設計図(一方向の流れ)

正本フォルダObsidian
CLAUDE.md 2枚全体+会社
社員4人SNS-writer/Reelwriter/Researcher/アナリスト
スクリプトで集計数字はここからしか出さない
月次レポート.md出典つき
壁打ち同じClaude Codeで
決定を台帳に書くここに戻る

フォルダ構成の例

フォルダ構成の例
会社フォルダ/                 ← Claude Code で開くフォルダ(Obsidianの中でよい)
├─ CLAUDE.md                  ← 会社のルール(第6章のテンプレA)
├─ ナレッジ/                   ← 正本12ファイル(人格ログ・戦略・計測定義…)
├─ 台帳/                       ← ページ台帳・実装台帳
├─ data/2026-09/               ← 月ごとのエクスポート(CSV)
├─ レポート/                   ← 月次レポート.md(スクリプトの出力+所見)
├─ 引き継ぎ/                   ← セッションを移るときの引き継ぎ書
└─ .claude/skills/             ← 社員のSKILL.md(sns-writer/reel-writer/researcher/analyst)
注: いまAIカンパニーが別のフォルダにあるなら、そのフォルダを正本フォルダにしてナレッジをそこへ移すか、逆にObsidianの会社フォルダをClaude Codeで開く。どちらでもよいが正本は1か所
新設

アナリスト社員の仕事

入力は data/、出力は レポート/。数字はスクリプトからしか出さない。判断はしない(判断は壁打ちで人間と)。骨子は第6章のEです。

図解 06 設計図。Claude Codeを本社にする一方向の流れ
1つのフォルダが正本。流れは一方向で、決定は台帳に戻る
06CHAPTER
第6章|配線

コピペで使える配線(6本)

全部を今日入れなくていい。AとCの2本から

全部を今日入れなくていいです。AとCの2本から。園長のCLAUDE.mdも、こうやって1行ずつ増えました。

A. 会社のCLAUDE.md(フォルダ直下・テンプレ)

CLAUDE.md
# この会社の仕事のルール(このフォルダで動くときは必ず守る)

## 正本の場所
- ナレッジの正本はこのフォルダだけ。コピーを他の場所に作らない。
- 台帳: `台帳/ページ台帳.md` `台帳/実装台帳.md`/計測の定義: `ナレッジ/計測定義.md`

## 着手前に必ずやること(毎回)
1. 依頼に関係する台帳・定義ファイルを Read で全文読む(要約や検索で済ませない)
2. 返答の最初に「読んだファイル: …」を列挙する。読んでいなければ着手しない
3. 数値は必ず元データ(CSV/API/スクリプトの出力)から。スクショや記憶からの転記は禁止。数値の横に出典(ファイル名・期間)を書く

## 前提の現存確認(SEO・広告・プラットフォーム仕様・ツールのUIの話をするとき)
- 「その効果は今も起きるか」を Web 検索で確認してから提案する。定石やベストプラクティスを言いかけたら、先に検索する。確認できないものは「未確認」と明記する

## 読み飛ばし・読み違いが起きたとき
- 謝罪や言い換えで終わらせない。①なぜ読まなかった/間違えたのか ②再発防止策 ③それをどこに入れたか(CLAUDE.md/SKILL.md/スクリプト/メモリ)を報告する
- 「メモリに保存しました」で終わる提案は禁止。毎回・全部で守るべきことは、このファイルへの追記案を出す

## 長い会話
- 「次のセッションに移りたい」と言われたら、`引き継ぎ/YYYY-MM-DD.md` に「いま何をしていたか/決定事項/未完/次の一手」を書いてから移る

## APIキー・パスワード
- チャットに貼らない。`.env` に保存し、`.gitignore` に `.env` を入れる

B. 全体のCLAUDE.mdに足す3行

~/.claude/CLAUDE.md どのフォルダでも守ること
- ファイルを読む依頼は、要約や検索で済ませず Read で全文読む。読んだファイル名を最初に列挙する
- 数値・日付・固有名詞は元データから転記し、出典を横に書く。推測で埋めない
- 読み飛ばし・読み違いをしたら、原因→再発防止→保存先(CLAUDE.md/SKILL.md/スクリプト/メモリのどれか)を報告する

C. 読み飛ばしが起きたときの1行プロンプト

そのチャットに貼る
いま「<何を>」を読み飛ばしました(<どこに書いてあったか>)。謝罪はいりません。
①なぜ読まなかったのか(ファイルを開いていない/開いたが該当箇所を見落とした/古い知識で上書きした、のどれか)
②同じことを二度と起こさない仕組み
③それをどこに入れるべきか(全体CLAUDE.md/このフォルダのCLAUDE.md/SKILL.md/スクリプト/メモリ)を理由つきで提案してください。
私が承認したら反映して、反映先のファイルの該当行を見せてください。

D. 「時間軸の質問」をスキルの手順に固定する

施策系のSKILL.mdの先頭に置く
## 手順0: 前提の現存確認(分解や実装の前に必ず)
- この施策が効く「前提」を1行で書く(例: FAQ構造化データを付けると検索結果にアコーディオンが出る)
- 「その効果は今も起きるか?」を Web 検索で確認し、確認日と出典URLを書く
- 確認できなければ「未確認」と書き、施策の優先度を下げる
- 「一般にこうします」「ベストプラクティスは」と書きかけたら、その文の前に検索を挟む

E. 月次分析スキルの骨子(アナリスト社員)

.claude/skills/monthly-report/SKILL.md
---
name: monthly-report
description: 月1回のInstagram・Threads・Web・広告のデータを、元データから固定フォーマットの月次レポートにまとめる
---
## 入力
- `data/YYYY-MM/` に置いたエクスポート(GA4のCSV・広告管理画面のCSV・Instagram/Threadsのインサイト)
- スクショは入力にしない。取れなかった数字は「未取得」と書く

## 手順
0. 前提の現存確認(施策の提案を含むときだけ・Dの手順)
1. `scripts/aggregate.py` で集計する(数値はここからしか出さない。無ければ最初に作って、翌月も同じものを使う)
2. `ナレッジ/計測定義.md` の定義どおりに指標名をそろえる
3. `レポート/YYYY-MM.md` を固定フォーマットで書く(先月比/目標比/未取得のデータ/未確認の前提)
4. 数値の出典(ファイル名・行)を脚注に書く

## 出力の約束
- 推測の数値を書かない。判断や方針の提案はしない(それは壁打ちで人間と決める)

F. 上級: 台帳の索引を機械的に読み込ませるフック

.claude/settings.json セッション開始時に必ず起こす
{
  "hooks": {
    "SessionStart": [
      {
        "hooks": [
          { "type": "command", "command": "cat \"$CLAUDE_PROJECT_DIR/台帳/_索引.md\"" }
        ]
      }
    ]
  }
}
注: 台帳/_索引.md に「台帳の一覧と、着手前に読む順番」を書いておく。これが第1章で言った「機械に任せる」の一番小さい例。園長の引き継ぎの仕組みも、同じ型の大きい版です。
図解 07 読み飛ばしを見つけたときのループ
指摘→なぜ?→再発防止→箱を決める→反映を見る→次で確認。謝罪はいらない、原因がほしい
07CHAPTER
第7章

月次分析のロードマップ

スクショ転記ゼロへ
時期やることポイント
今月(9月分) 各管理画面からCSVを手動でエクスポートして data/2026-09/ に置く(GA4のレポート/広告管理画面のレポート/Instagram・Threadsのインサイトは数値をCSVかテキストで)。Claude Codeに「集計スクリプトを作って集計して」→ レポート スクショは渡さない。取れない数字は「未取得」と書かせる。初回はスクリプト作りに時間がかかるが、翌月から同じものを使う
来月 GA4はGoogle公式のMCPサーバーをClaude Codeに接続する。設定(Google Cloud側の認証)はClaude Codeに手順を任せる 鍵やJSONはチャットに貼らずファイルで(前回のAPIキーの話と同じ)
その先 Meta・Instagram・ThreadsのAPI 必要になってから。毎月同じ型のレポートが回り始めてから考える
壁打ちの型(同じClaude Codeで)

レポートを読ませて「数字→事実→解釈→選択肢」の順に。出典のない数字は採用しない。決めたことは台帳に書いて終わる。

図解 08 月次分析のロードマップ
今月は手動CSV+スクリプト、来月はGA4公式MCP、その先はAPI。ゴールはスクショ転記ゼロ
08CHAPTER
第8章

前回に出た他の質問

持ち帰った宿題の答え合わせ
まきさんの質問

Claude.aiのチャットで、コンテキストがどのくらい埋まったか確認できますか?

標準の画面には残量メーターがありません。会話が上限に近づくと、古いやり取りを自動で要約して続けます(「考えを整理しています」のような表示が出たら、それが動いている合図)。ヘルプは「長い会話で上限に近づいたら新しい会話を始める」ことを勧めています。Claude Codeならデスクトップアプリで残量が見えます。

前回のチャット欄から

長くなったら新セッションに移って、引き継ぎ書を作る、を毎回やりたい

全体のCLAUDE.mdに(前回の答えのとおり)。テンプレAの「長い会話」の節がそれです。こだわりが出てきたら、引き継ぎ書の形をスキルにします。

前回のチャット欄から

デスクトップアプリの「Claudeへの指示」設定は何?

Claude.aiチャットの個人設定です。Claude Codeの動きは変わりません。自分の背景を覚えさせたいなら、全体のCLAUDE.mdに1段落書きます。

前回のチャット欄から

APIキーはどこに保存する?

.env.gitignore に入れる)。前回のAPIキーHTMLの仕組みも、最後は .env に書いています。

ちこさんの1つ目の質問

アーティファクトってどんな使い方をするもの?

前回答え済み。作業後のHTML資料やサイトをデプロイなしで共有できる機能です。同じURLで更新できます。この資料も同じ流れで作っています。

図解 09 チャットとClaude Codeの見え方の違い
残量メーター・CLAUDE.md・ファイルの溜まり方。迷ったらClaude Code
09CHAPTER
第9章

宿題

次回、結果を持ち寄ります
ちこさん(3つ)
  1. Claude.aiの2つのプロジェクトを開き、検索モード(RAG)の表示が出ているか確認して報告する
  2. 会社のCLAUDE.md(テンプレA)を自分の言葉に直して、AIカンパニーのフォルダ直下に置く
  3. 次に読み飛ばしが起きたらプロンプトCを使い、「どの箱に入ったか」の報告をDiscordに貼る
全員(1つ)

自分のClaudeに最近「保存しました」と言われたものを1つ思い出し、3つの質問で箱を決め直す。

次回持ち寄るもの

反映したCLAUDE.mdの該当行(スクショか貼り付け)。

図解 10 宿題
ちこさんは3つ、全員は1つ。次回、結果を持ち寄る

結論

  1. 置き場所が合えば、読み飛ばしは減る。
  2. 減らないなら、謝罪でなく原因を取りに行く。
  3. 介入が効くなら、介入を仕組みにする。

出典

確認日 2026年9月10日

  1. Anthropic ヘルプ「Retrieval augmented generation (RAG) for projects」 https://support.claude.com/en/articles/11473015-retrieval-augmented-generation-rag-for-projects
  2. Anthropic ヘルプ「How do usage and length limits work?」 https://support.claude.com/en/articles/11647753-how-do-usage-and-length-limits-work
  3. Claude Code ドキュメント「How Claude remembers your project」 https://code.claude.com/docs/en/memory
  4. Anthropic「Bringing memory to teams」 https://claude.com/blog/memory
  5. Google Analytics MCP(公式リポジトリ) https://github.com/googleanalytics/google-analytics-mcp
  6. Search Engine Journal「Google Drops FAQ Rich Results From Search」 https://www.searchenginejournal.com/google-drops-faq-rich-results-from-search/574429/
  7. 勉強会㊲ アーカイブ https://www.youtube.com/watch?v=IOpVNHbsul8

ウラチカ勉強会 復習会&質問会 第2回(勉強会㊲ 2026年9月9日 の続き)/講師 園長